テナント リテンションの大切さ

投稿時間 : 2010年01月08日 08:07

HT153_L.jpgテナント リテンション(Tennant Retention)』という言葉をご存じでしょうか。日本語で言えば『入居者の保持』。賃貸住宅において、入居者に長期にわたって住み続けてもらうための努力や工夫をするという意味合いの不動産用語です。今回はその重要性についてお話ししたいと思います。

アメリカではもう何年も前から、入居者のためにオーナーがパーティーを開いたり、誕生日にプレゼントを贈ったりして、積極的にテナントリテンションをすすめているようです。アメリカ式のサービスがそのまま日本で喜ばれるかは疑問ですが、この不況の時代ですから、日本でもテナントリテンションの重要性がクローズアップされています。

では、なぜ『入居者の保持』がそんなに重要なのでしょう。


日本には、古くから敷金・礼金というシステムがあります。入居者が退去するときには、預かった敷金から原状回復の費用を差し引き、次の入居者からまた礼金がとれるので、入居者の入れ替わりはむしろ喜ぶべきことでもありました。

ところが、今は違います。

通常使用での損傷や劣化の修繕費は家主持ちと定められているため、敷金からは差し引くことはできません。加えて、この少子化の時代、すぐに次の入居者が決まるわけではありませんから、少しでも入居しやすいようにと礼金を抑える傾向にあり、礼金ゼロという物件も多く見受けられるようになりました。以前のように、入居者が入れ替わったからといって、オーナー様に収入が入ることが難しくなってきました。

それだけではありません。いったん入居者が退去してしまうと、オーナーには大変な出費が待っています。

先ほど申し上げましたが、現在では、通常使用による損傷や劣化分の修繕費用は貸し主側の負担になります。きれいな状態にしておかないと次の入居者が決まりませんから、業者によるクリーニングも必要です。あまりに古い設備の場合は交換することもあり、その費用もかかります。

また、入居者を集めるための広告費も必要です。今は、仲介業者さんに声をかけて、ただじっと待っているだけでは入居者は集まりません。インターネットのなどを使い、積極的に広告を展開することも大切なのです。

もちろん、次の入居者が決まるまでの間は、家賃収入がありません。でもローンの支払いは変わりなく続きます。

(私が役員を務める『財団法人日本賃貸住宅管理協会』では、アパート管理のための収支計算プログラムを公開しています。入居者入替えの際にかかるコストなども計算でき、どなたでも無料で自由にご利用いただけます。ぜひお試しになってください。)

○財団法人日本賃貸住宅管理協会ホームページはこちらhttp://www.jpm.jp/

○収支計算プログラムはこちらhttp://www.jpm.jp/scp/

このように、入居者が退去してしまうと、家賃収入が途切れるだけではなく、さまざまな出費が待ちかまえています。効率のよい安定した賃貸経営を続けるためには、入居者に長く住んでもらうことが必要なのです。そのためには、居心地のいい住まいを提供しなければなりません。

アミックスも、一括借り上げでオーナー様から借り受け、貸し主となって入居者と契約している物件を数多く持っています。当社も貸し主ですから、テナントリテンションの重要性を実感し、計画をすすめているところです。

クレームや故障などの即時対応はもちろんのこと、以前もお話しましたが、『部屋コン★キャンペーン』の実施や『更新サービス課』の新設など、入居者サービスも積極的に行ってきました。今後も携帯電話を使ったサービスやキャンペーンなど、さまざまな計画をたてています。

部屋コン★キャンペーンはこちらhttp://www.amix.co.jp/campaign/50th/room_top.html

賃貸住宅をお持ちのオーナー様をはじめ、これから賃貸経営をお考えの地主様にも、ぜひテナントリテンションの重要性についてご理解いただけたらと思います。

プロフィール

末永 照雄 〈 Teruo Suenaga 〉

株式会社アミックス 代表取締役 社長
昭和31年8月2日生まれ
上智大学卒業後、アミックスを設立。
趣味はジョギングと水泳。

公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 会長
全国賃貸管理ビジネス協会 理事
suenagateruo@amix.co.jp