ワンルームアパートに広い部屋は必要でしょうか?

投稿時間 : 2010年06月18日 08:10

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Photo:今年の4月に完成したこのアパート(写真手前)は1室17m2ですが、オーナー様へ満室で引き渡すことができました。

みなさんは、ワンルームアパートというと、どれくらいの広さを想像されますか。

居室+小さいキッチンにバス・トイレがつくのがワンルームアパートの標準的なつくりです。アミックスでは、主に専有面積が21m2(約13畳)程度の物件を多く扱っています。

ところが最近、大手ハウスメーカーさんを中心に、ちょっと広めの間取り(26m2程度)のアパート建築をすすめる傾向にあるようです。これは『少子高齢化で子どもの数が減り、アパートが供給過多になっていくのだから、広めのつくりにして他との差別化を図る』というのが理由のようです。

部屋を広くすることで、安定した経営が確保できるのであれば、この考えは正しいように見えますね。でも一概にそうともいえないのです。大きな理由は2つあります。



まず1つめの理由は『広い=決まりやすいわけではない』ということ。もちろん駅からの距離など条件が同じだったとして、家賃が同額であれば、だれでも広い部屋を選ぶでしょう。広い部屋のほうが決まりやすいのは当然です。でも広いぶん少しでも家賃が高かったとしたら、状況は変わってきます。

入居者の好みは多種多様です。もちろん『ちょっと高くても広いほうがいい』という人もいますが、『広くなくてもいいから、少しでも家賃が安いほうがいい』という人が多いのも事実なのです。

たとえば学生さんの場合ですが、親の収入減により近年は仕送りが減少し続けているそうです。一部の調査によると、昨年は、最高だった1996年頃に比べ月平均2万8千円も減額していて、仕送りのない学生も10%を超えたようです。

これでは、多少せまくても家賃の安い物件を探す人が多いのも無理のないことではないでしょうか。

そして2つめの理由は『これからも、東京圏(東京都心部に通える場所)のワンルームアパートの需要が大きく減ることはない』ということです。

少子化が問題視されだしてから、もう何年も経ちますね。それでも、東京圏には毎年若い人が集まってきているのです。

また、晩婚化もすすみ、若い人に限らず単身者は増えています。つまり、まだまだ単身者向けのアパートの需要はあるということです。

土地はそれぞれ違った条件を持っています。アミックスでも、駅から遠い場所や建築上制約のある場所など、条件によっては、広めのアパート建築をおすすめする場合もあります。

また逆に、条件によっては17m2程度の間取りで建築することもあります。そんな場合でも、当社では広さを補う魅力的な物件づくりを研究しています。

下のキッチンとバス・トイレをご覧ください。とてもコンパクトなつくりをしています。

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いずれも、この4月に入居を開始したアパートに採用されています。募集時期がずれてしまい、若干不安な要素もありましたが、オーナー様への引き渡し前にはすでに満室になっていました。

アパート経営は単純ではありません。単に部屋が広いほうが好まれるとか、せまいほうが収益が上がるとか、一概に決めることはできません。大切なのは、諸々の条件に合った適切な選択をすることなのです。

アパートを建築される場合、対象地の立地条件をよく考えて、その土地に最も適した計画を作ることが大切です。そしてそれらの提案が可能な建築会社を選んでいただくのが良いと思います。

  

プロフィール

末永 照雄 〈 Teruo Suenaga 〉

株式会社アミックス 代表取締役 社長
昭和31年8月2日生まれ
上智大学卒業後、アミックスを設立。
趣味はジョギングと水泳。

公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 会長
全国賃貸管理ビジネス協会 理事
suenagateruo@amix.co.jp